老人ホームへの提供が開始されたロボットセラピーをご存知でしょうか?
ロボットセラピーは、近年老人ホームなどの高齢者や認知症患者の方々にとって
癒しの効果を発揮するということで注目を集めています。
そんなロボットセラピーについてご紹介しましょう。
ロボットセラピーとは
ロボットセラピーは、ロボットとの触れ合いを通じて高齢者や患者さんの心を癒すことに着目し開発されたものです。
これまで動物の癒し効果を活用するアニマルセラピーが老人ホームや医療機関でも提供されてきましたが、
より安全で衛生的なロボットを活用することで、感染症などを避けられることが特徴と言えます。
就職や結婚などで地元を離れて暮らす子どもたちは多いです。
しかし、少子化や未婚などの問題もあり、家族と一緒に暮らすことのできない高齢者も年々増えてきています。
老人ホームの入居者も同じように、家族と離れて暮らす寂しさを感じながら生活しているのではないでしょうか?
頻繁に会話したり交流する機会が減ってくると、認知症になるリスクが高くなることもわかっています。
ロボットセラピーは、そんな実態に着目し元気付けやストレスの軽減、
コミュニケーションの活性化などのメリットを得ることができるのです。
介護者の負担軽減にも
ロボットセラピーは、認知症の方にも効果があると言われています。
老人ホームに通い始めて認知症を発症した入居者もロボットセラピーと触れ合った後は
症状は良くなったというケースが実際にあるのです。
また近年は介護現場の人材不足が懸念されていますが、ロボットセラピーが老人ホームなどで活躍することで、
介護の負担軽減にもつながる可能性も期待されています。
高齢者や老人ホームの入居者は、決してロボットと本物の生き物を間違えているわけではありません。
ロボットを認識できており、よくできたロボットに関心を寄せる人の方が多いのです。
ロボットと言っても動物の姿をしたものが多く親しみやすいという点も
高齢者に受け入れやすいと言えるのではないでしょうか。
老人ホームのロボットセラピーについてご紹介してきましたが、
今後全国の老人ホームなどで広く提供されることになれば、
認知症予防や介護者の負担軽減としても大きな役割を担うことが期待されるでしょう。
ロボットセラピーには心理的効果や生理的効果、人間関係の改善にもなる社会的効果の3つが期待されています。
セラピー効果が高いロボットを開発することは簡単ではないでしょうが、
今後の技術の発展でさらなる効果を発見できるロボットが開発されるのではないでしょうか?