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高齢者が入居する老人ホームでは、残された人生を過ごす場所としてたくさんの方が入居しています。
当然施設内で最後を見届けられる人も多く、年齢を重ねるごとに身体機能も衰えてしまい、入居にかかる費用も変わってきます。
ここでは、老人ホームで最期を迎えた場合の費用の総額を試算した結果をご紹介していきます。
今回の計算は、東京都練馬区の平均的な利用料金の老人ホームに入居された場合で計算していきます。
85歳の時に要介護2で入居し、88歳の時に要介護3に変更、そして90歳で最期を迎えたという条件で計算していきます。
85~88歳の時にかかる費用
- 入居時費用:約400万円
- 月額費用:約30万円
- 介護保険1割の自己負担分:約2万円
- 日常生活品費:約2万円
- 協力医療機関以外の通院介助代:約1万6000円(1回の利用が30分1000円であり、週1回の2時間利用したと仮定した場合)
- 外出付き添い代:約8千円(1回の利用が30分1000円であり、週1回の1時間利用したと仮定した場合)
- 老人ホーム指定日以外の個別買い物代行:約8000円(1回の利用が30分1000円であり、週1回の2時間利用したと仮定した場合
- 理美容代:約3000円
- 医療費:約6000円
合計約438万1000円(※入居を始めた月のみ)
この金額を月額料金として入居時費用を指し入引いた場合約38万1000円になります。
月額料金を85歳~87歳の3年間分で老人ホームの利用料に置き換えると、総額は約1219万2000円という結果になりました。
この金額にさらに入居時費用がかかるので、実質1619万2000円の費用が必要です。
88歳~90歳の時にかかる費用
先ほど試算してみた金額は88歳以降の要介護3になると、料金が少し高くなる傾向にあります。
介護保険1割の自己負担分が高くなり、人によっては日常生活品費も高くなります。
こちらでは日常生活品費を少し高く設定して計算してみます。
- 入居時費用:0(継続利用のため)
- 介護保険1割の自己負担分:約2万7000円
- 日常生活品費:4万円
以上を変更して計算した場合、月額費用は40万8000円に変わります。
この金額が88歳~90歳までの3年分になると、1305万6000円という結果になります。
老人ホームを継続利用のため入居一時金がかからないのはありがたいことですが、最初の3年間分の月額費用に比べて100万円近く高くなっています。
老人ホーム入居時には入居時費用で大きな費用がかかりますが、年を重ねると要介護の違いにより介護保険1割の自己負担分や日常生活品費に費用が加算されていくことを、覚えておきましょう。
この費用を理解しておくことで、老人ホームの料金に変化があった際にもしっかりと対応できます。