静岡市の名物と言えば、安倍川餅です。
お土産としても喜ばれる安倍川餅は、元々きな粉と砂糖をまぶしただけのお餅でした。
しかし、現在は従来のお餅とこしあんで包まれたお餅をセットにしたものが、安倍川餅と呼ばれています。
そこで今回は静岡市の名物・安倍川餅の歴史やおすすめのお店などをご紹介しましょう。
安倍川餅の起源
安倍川餅の起源や由来には諸説ありますが、名前を付けたのは徳川家康だとされています。
かつて静岡市では金の採掘が盛んに行われており、視察に訪れた家康にふるまわれた餅が起源だと言います。
家康に餅をふるまった男は餅の名前を聞かれた時に、きな粉を安倍川に流れ出る金になぞらえて「金粉餅」と言いました。
さらに家康が目の前を流れる安倍川になぞらえて「安倍川餅」と改めて名前を付け、現在もその名前が使われています。
東海道を旅する公家の人々や江戸幕府八代将軍の吉宗にも愛され、安倍川餅は静岡市を代表する名物となりました。
始まりはお餅にきな粉をまぶしただけの物でしたが、のちにきな粉の他に砂糖や黒蜜をまぶし、現在の形へと変化しました。
安倍川餅の美味しいお店
静岡市内には、美味しい安倍川餅が食べられるお店が数多くあります。
その中でも、地元から愛されるお店を3つご紹介しましょう。
- 石部屋
石部屋は静岡駅から徒歩20分程の場所にあります。
かつてはたくさんあったお茶さんも鉄道の普及で東海道を旅する人が減り、数々の店が閉店する中、現在でも残る静岡市内でも大人気のお店です。
お店で食べられる出来立ての安倍川餅はとても柔らかく、砂糖がどっさりとかかった見た目とは裏腹にしつこくない甘さだと評判です。 - やまだいち
やまだいちは、静岡市葵区の静岡駅館内にあるお店です。
さらに、同じ静岡市内の駿河区でも登呂「もちの家」という姉妹店があります。
静岡駅内にあるやまだいちでは、お土産用の安倍川餅の販売のほか、実演販売を行っています。
お土産用も含めて保存料などの添加物を一切使わないこだわりようです。
一方、もちの家では、つき立ての柔らかい安倍川餅を食べられます。
なお、やまだいちの安倍川餅はきな粉とあんこの2種類を用意しており、上品な甘さに仕上げられています。
今回は静岡市名物の安倍川餅をご紹介しました。
徳川将軍や東海道を旅した人々から長年愛されたグルメは、今でも不動の人気を誇ります。
静岡市のグルメを食べたい、人にプレゼントしたいという方は安倍川餅の販売を行うお店へ足を運んでみてください。