静岡市のソウルフードと言えば「静岡おでん」です。
おでんがソウルフードと言われてもピンとこない人もいるかもしれませんが、静岡市にある静岡おでんは一般的なおでんとは少し様子が違います。
今回は静岡市に根付く静岡おでんについてご紹介します。
静岡おでんとは?
静岡市のソウルフード、静岡おでんには定義があり、その定義が静岡おでんの大きな特徴とも言えます。
- スープが黒い
- 具がすべて串に刺してある
- 黒はんぺんが入っている
- 青のりとだし粉をかけて食べる
- 駄菓子屋でも売っている
牛スジでとった出汁と濃口醤油で作るスープは、初めて見る人が驚くほど真っ黒で、すべての具が一つずつ串に刺してあります。
そして、静岡市のご当地食材「黒はんぺん」は欠かせません。
魚を丸ごと練り込んで作る半月型の黒はんぺんが静岡おでんの象徴とも言えます。
しっかりスープの染み込んだおでんには青のりとだし粉、からしをつけて食べるのが一般的なのですが、ここまで聞くと「お酒のお供に良さそう」と思う人もいるかもしれません。
もちろんお酒にも合いますが、静岡市のソウルフード静岡おでんの特徴の一つに「駄菓子屋でも売っている」という点があります。
真夏でも売っている静岡おでんは、学校帰りの子ども達がおやつとして日常的に食べられているのです。
ここに静岡市のソウルフードと言われる由縁があるのかもしれません。
静岡おでんの歴史
静岡おでんの始まりは大正時代にまで遡ります。
戦後間もない頃は食べ物が不足し、それまでは捨てていた牛スジや豚のモツなどを煮込んで食べるようになったのが広まったのではと言われています。
グルメの追及ではなく、生きるために誕生した苦肉のメニューだったようです。
海に面した静岡市は昔から練り製品の製造が盛んだったので、そこに黒はんぺんが入るようになったのも必然だったのかもしれません。
おいしい静岡おでんを食べるには
駄菓子屋でも売っている静岡おでんはお店によって味が違うのも特徴です。
静岡市にはたくさんの静岡おでんを楽しめる屋街があるので、自分好みの味を探せます。
静岡市の静岡駅近く、青葉公園周辺には“青葉おでん街”と“青葉横丁”の二つのおでん屋街があり、観光客はもちろん地元の人たちで毎日賑わっています。
10人程で満席になるようなお店が多いので、どのお店もアットホームな雰囲気で地元の人との交流も楽しめるでしょう。
今回は静岡市に根付く静岡おでんについてご紹介しました。
独特なおでんに興味のある人はぜひ試してみてください。