近年の老人ホームでは、入居者一人ひとりの状況に合わせて自立を目指すことを目標に、一人でトイレや入浴ができる老人ホームが増えています。
また、元気な方には充実したシニアライフを楽しんでもらうために、設備環境の整ったトイレや浴室が用意されている老人ホームもあります。
ここでは、一人でトイレや入浴できる老人ホームについてご紹介しましょう。
自立を考え、一人で入浴を楽しめる老人ホームが増えている
近年の老人ホームは、普通の賃貸マンションのようにおしゃれな部屋が用意され、ドレッサーのような洗面台や広々とした浴室が各部屋に用意されている場合があり、元気な方であれば一人でいつでも入浴が可能です。
万が一、気分が悪くなった時はナースコールやケアコールなどが部屋の数ヶ所に設置されているため、すぐにスタッフを呼び出すことができます。
共同浴室の場合は?
居室内に浴室が設置されていない個室や、大人数の部屋で生活する方の場合は、共同の浴室を使用して交代制で一人ずつ入浴する老人ホームが多いです。
衛生的でプライバシーを保つことができる共同浴室では、様々なサービスを行う老人ホームもあり、季節の変わり湯やアロマの湯、心身共に安らげるようなBGMを流したり、温泉を引いている老人ホームもあります。
一人で使用するトイレに関して
会社の社員寮だった場所をリフォームして老人ホームとして運営している老人ホームや、古い老人ホームは共同のトイレを使用することが多いですが、最近建設されたばかりのほとんどの介護度が低い人向けの老人ホームでは、居室にトイレと洗面設備があります。
また、足もとが弱いと感じている方でも一人で使用できるような手すり付きのトイレや温水洗浄便座付きのトイレが設置されており、高齢者が快適に使用できる設備です。
入居者の希望の中にも「居室にトイレが設置されている」ことが多く、自室にトイレがあることで家具などを伝って一人でトイレに行けるなど、共用のトイレまで行くよりも時間を使うことがないことから、とても便利というお声をお聞きします。
さらに、自室トイレがあることで間に合わなかったり衣服を汚してしまった時でも他の入居者やスタッフに見られたりすることがないため、個人の尊厳に関わる部分も守られるのです。
老人ホームで暮らす際に一人で様々なことができるということは、これから自分らしく生きていく上でとても重要な要素です。
そのためには、トイレや入浴など生活においての基本的な動作を一人で行うことで、より自立した暮らしを送ることができるでしょう。