依存性が問題視されるパチンコですが、高齢者の中には好きな人が多く認知症予防効果も期待できると言われているため、近年は老人ホームへの導入も増えていっています。
今回は、介護現場でのパチンコについてご紹介していきましょう。
パチンコで認知症予防が図れる
派手な演出や音楽によって視覚や聴覚が刺激されるパチンコは、高齢者の認知症予防が見込めるとされています。
大当たりには歓喜し、なかなか出ない大当たりまでの過程に対して達成感を覚える人も多いです。
そのため、感情的な刺激も大きく、楽しいと感じたり頭の体操になるとして気晴らしができると感じている人もたくさんいます。
実際に、引きこもりがちであった入居者が老人ホーム内のパチンコをやってみたところ、パチンコを遊べる日は元気に出向くようになったというケースが見られました。
また、お遊戯やレクリレーションで集団行動が苦手と感じる人もパチンコを好んでやるようになり、老人ホーム生活が充実したと言っている入居者も多いようです。
このように、認知症予防に優れ生き甲斐を与えてくれるパチンコは、老人ホーム専用のものが生まれ、施設への導入が勧められてきています。
老人ホームに導入される福祉用パチンコの特徴
老人ホームに導入されるパチンコには入居者がただ単に座って遊戯をするだけではなく、身体を使って遊戯するものが多く導入されています。
例えば、通常ハンドルを回すことによって飛び出るパチンコ玉を、足元に設置してあるパッドを踏むことによって歩きながら遊戯できるパチンコ台が作られているのです。
また、握力を鍛える握力練用グリップと台のセンサーをつなげて、1回握ると1玉が打ち出される仕組みを作るなど、数多くの福祉用パチンコの開発と導入が行われています。
これにより、機能訓練やリハビリを行いながらパチンコの遊戯を楽しめるようになっています。
台上部に取り付ける回転数カウンターには、パチンコ台の回転数ではなく運動量のカウンターを用いるなどリハビリを楽しんでもらえるようにも工夫が図られています。
パチンコ台は専門の業者が設置に来るので、台に手を付いて立ち上がっても倒れる心配もなく、安全面にも配慮しています。
老人ホームでのパチンコ導入は、今後も多くの老人ホームで目にすることになるでしょう。
通常パチンコ屋に行って遊戯するとなるとお金が必要になります。
しかし、老人ホームに導入するパチンコ台はどれも無料で遊びながら認知症予防や身体機能の維持を図り、そしてしっかりと管理された中で遊ぶので依存することなく楽しめるのです。
多くの入居者が生き甲斐だと感じるパチンコは工夫することによって、老人ホーム側から導入したいと思われるほど人気を集めてきています。