介護保険は、家族や自分自身が要介護状態になったときにサポートをしてくれる制度です。
いつ介護が必要になるのかはわからないので、老人ホームと介護保険について知っておくようにしましょう。
そこで今回は、老人ホームと介護保険について解説していきます。
介護保険制度とは
介護保険制度は40歳以上の国民が納める保険料と国や市町村の公費で、介護に必要となる費用に充てるという制度です。
介護保険制度を利用することで、老人ホームなどの介護サービスを利用する際の負担額が1割程度になり、介護度に応じて必要なサービスを受けることができます。
保険料の支払いは、第1号被保険者と第2号被保険者で異なります。
第1号被保険者の方は、送付される納付通知書で保険料を納めるか年金から天引きされ、
第2号被保険者の方は厚生労働省が設定した介護保険料の負担率に基づき、
医療保険料と一緒に介護保険料が徴収されます。
また、国民健康保険に加入している方の場合は、医療保険料に上乗せされて請求されます。
介護保険を利用することで受けられる介護サービスは?
介護保険で受けることができるサービスは、在宅介護やデイサービスを含む居宅サービス、特別養護老人ホームなどの老人ホームを利用する施設サービス、住み慣れた地域での生活をサポートする地域密着型サービスです。
居宅サービスや地域密着型サービスは、在宅での生活がまだ可能な介護度の人が利用することが多く、家族をサポートする役割が大きい介護サービスの形態です。
それに対して特別養護老人ホームなどの老人ホームを利用する施設サービスは、認知症の悪化や寝たきりなどで在宅介護が難しい場合に利用される介護サービスとなっています。
入居施設はいくつかの形態がありますが介護保険法における施設サービスは、介護老人保健施設、特別養護老人ホーム、介護療養型医療施設の3つが認められています。
介護老人保健施設は、医師や理学療法士などのサポートを受けてリハビリをしながら在宅での生活を目指す施設なので、長期間の利用はできません。
特別養護老人ホームは、身体もしくは精神の障害で常に介護が必要な方を対象としている施設なので、入居希望者も多く順番待ちでなかなか入居することができません。
しかし、特別養護老人ホームではあれば看取り対応を行っている施設もあるので、最期の時まで入居できる場合もあります。
介護療養型医療施設は、介護の療養病床として許可されている施設のことで、看護師の人数が多いので医療行為が可能です。
高齢になると、いずれは老人ホームを利用しなければいけない時がやってくるでしょう。
介護保険は、そうなった時の負担を減らしてくれる制度でもあるので老人ホームと介護保険は密接に関わっているのです。