季節が移り行く今日この頃。「梅や桜の匂いってどうだったかな?」なんてところから、嗅覚について・・・
メントールやカレーなどの馴染み深い香りはもちろん、生ごみや1日履いた靴下などの悪臭も、良く嗅がないと分かりにくい?
こうした場合は、嗅覚が低下している可能性があります!
- 食べ物が傷んでいるのに分からず食べてしまう
- ガス漏れや煙などの異臭に気付かず危険が高まる
- 味付けが上手くできない、食べても美味しくない
自分では気づきににくい嗅覚の低下。嗅ぐ力が衰える要因を知っておきましょう。
要因その1 加齢➡男性は60代、女性は70代から嗅覚が低下。
女性より男性の方が衰えやすい傾向です。
要因その2 鼻の病気➡慢性副鼻腔炎が最も多く、次に多いのは感冒(風邪)後の嗅覚障害
要因その3 生活習慣病➡動脈硬化があると嗅覚が低下しやすい。糖尿病なども。
※花粉症による鼻詰まりで起こる嗅覚低下は、あまり心配はなく自然に回復することがほとんど。
鼻炎症状が改善した後も嗅覚障害が続く場合は、耳鼻咽喉科を受診しましょう
嗅覚の低下に気付いたらまず耳鼻咽喉科で、鼻の病気の有無を調べましょう。
耳鼻咽喉科では、問診のほか、内視鏡検査、副鼻腔や脳の移乗を調べるCTやMRIなどの画像検査など。
「嗅覚外来」など嗅覚障害専門の外来がある耳鼻咽喉科を受診すると良いそうです。
匂いは感じているのに「何の匂いか分からない?」のは、早期認知症のサインです。
近年の研究で、認知機能の低下の前に、嗅覚障害の症状が現れやすいことが分かってきました。
アルツハイマー型認知症や、軽度認知障害(MCI)になると、まず「においはしているけれど、何のにおいかわからない」という症状が現れ、次第ににおい自体を感じにくくなっていきます。
嗅覚刺激トレーニング➡朝食前と就寝前に4種類の香りを15秒ずつ嗅ぐ
朝と夜の1日2回。レモン、コーヒー、石けん、スパイスなど、身近にある特徴的な香りがお勧め。
多様な香りを嗅ぐことが大事。
治療にはアロマオイル(精油)が用いられています。
精油を扱う店では4種の香りがセットされた「嗅覚トレーニングセット」なども販売されているようです。
治療に使われる香りは➡バラ・丁子(グローブ)・レモン・ユーカリ
日本人に適した香りのパイナップルやバニラ、ココナッツも。他の好きな香りでもOKです。
日常生活の中でできる嗅覚を鍛えるコツ
💛何の匂いかイメージして嗅ぐ
「これはコーヒーのにおい」など、鼻に入ってきた香りがどんなものか思い浮かべながら嗅ぎましょう。
意識して嗅ぐと嗅覚が鍛えられるほか、嗅覚の低下にも気付きやすくなります。
💛いつも使っているシャンプーや石鹼を違う香りに変えてみる
毎日同じ香りを嗅ぎ続けていると鼻が慣れて、においの刺激を感じにくくなります。
シャンプーや石鹸、歯磨き粉などの日用品を、定期的に別の香りにかえると、脳の活性化につながります。
💛香辛料などを使った香り豊かな料理を楽しむ
タマネギやニンニク、ショウガやパクチー、セロリなどの香味野菜やスパイスなど、香りが強めの食材を料理に使いましょう。
「これは○○の香りだ」とにおいも楽しみながら食事をしてみてはいかが。
思い当たる事ありましたでしょうか?
認知症の方を思い浮かべた時、そういえば~・・・なんて思ってしまいました。
眼も鼻も歯も耳も大事にして、認知症を遠ざけたいと思います(笑)
100歳まで続く笑顔の為に:しずなび中部エリア相談員・米田