高齢者見守りサービス
高齢者見守りサービスとは
お一人暮らしの高齢者または高齢者のみで生活する方々の安心・安全を守るために、「高齢者見守りサービス」を使ってみませんか?
ご高齢になると、持病の発作や転倒など、急な体調の変化やアクシデントによるリスクが高まります。
特に、お一人住まいの高齢者、高齢者のみで暮らす方々や、そのご家族にとって、日々の安否確認や定期的な健康チェックはとても重要です。
また、こうした世帯の増加については、「孤独死」がメディアでたびたび報道されるなど、高齢化社会における大きな課題の一つにもなっています。
こうした不安を解決するための「高齢者見守りサービス」には、訪問形式での対面によるものや、インターネットや通信機器を利用したものまで、様々なサービスが登場しています。
サービスの内容
高齢者見守りサービスには、大きく分けて3つあります。
①実際にご自宅にスタッフが訪問して行うタイプのサービス
②IT技術・センサー機器などを利用したサービス
③電話やメールを利用したサービス
以下では、代表的なサービスについて紹介します。
①ご自宅にスタッフが訪問するタイプ
訪問型見守りサービス
週1回、月1回など、定期的にスタッフがご自宅を訪問し、高齢者の方の安否確認や、ヒアリングによる健康状態の確認、生活に関する相談を行います。これらのサービスは、郵便局や水道、電気、ガス業者など、地域に密着した企業が提供しています。
メリットは、直接ご自宅に伺うことで、コミュニケーションがとれることや、高齢者の状況を得られる情報が多いことがあげられます。
デメリットは、接触回数が限られるため緊急時の対応には向いていないことと、訪問の頻度を上げると費用が高くなることです。
宅配型見守りサービス
配食サービス業者などが、ご自宅にお届けものをした際に、併せて安否の確認を行うものです。高齢向けの配食サービス業者などが行なっています。
メリットは、宅配サービスに付随する形で提供されるため費用が安いことです。
デメリットは、宅配サービスが専門となり、見守りサービスは専門ではないため、時間をかけたヒアリングなどは行わないのでサービスに限界があることです。
②IT技術・センサー機器を利用したサービス
センサー型
お手洗いやお風呂場、台所、寝室など、ご自宅で定期的に使用する場所にセンサーを設置し、緊急時に押して通報するものや、一定の時間センサーが反応しなかった場合にご家族に通知が届くものです。また、電気や水道などのスマートメーターを利用し、急に電気の使用量が変化したときなどに自動でご家族に通知が届くものもあります。
メリットは、24時間、365日の継続的な監視ができること、比較的安価に利用できることです。
デメリットは、コミュニケーションが取れないため、「何かあったかもしれない」という必要最小限の情報しか得られないことです。
カメラ型
ご自宅に設置したカメラを通して、離れたところにお住いのご家族が、いつでも、パソコンやスマートフォンなどから確認することができるサービスです。マイク付きのものもあり、コミュニケーションをとることも可能です。また、専用のカメラ機材でなくても、高齢者のご自宅に設置する用と、見守るご家族用の2台のスマートフォンを利用して、同様のサービスを提供するアプリケーションも登場しています。
メリットは、常時の監視が可能なこと、映像や会話をとおして、ご家族自身が確認できることがあげられます。
デメリットは、カメラやスマートフォンなど、機材の購入費用が高額であることです。だた、中古のスマートフォンなども利用できますので、方法によっては費用を抑えることができます。
ロボット型
最先端の介護ロボットによる見守りサービスで、今後の活躍が期待されます。映像を認識、識別するセンサーや、人の動きを感知するセンサーなど、高度な技術を活用し、異常を検知、通知するものです。
メリットは、最先端のセンサー機器を利用しているため、正確な情報の把握、健康状態の変化などのデータ蓄積ができることです。
デメリットは、まだそれほど普及していないこと、費用が高額であることがあげられます。
③電話やメールを利用したサービス
自動電話・メール型サービス
決まった時間に、ご自宅に電話またはメールが届き、それに返信することで安否の確認を行うサービスです。電話はプッシュ式による回答、メールは項目を記入し返信します。
メリットは、費用が安いことです。デメリットは、詳細な状態の把握や、緊急時の対応には不向きなこと、毎日の返信が手間であることがあげられます。
オペレーターによる通話型サービス
上記の電話による見守りサービスを、専門のオペレーターが会話形式で行うものです。
メリットは、会話形式のためより詳細な状況把握ができることがあげられます。
デメリットは、自動のものに比べて費用が高いこと、緊急時の対応には不向きであることがあげられます。
見守りサービスの参考価格
様々なサービス提供事業者がありますので、あくまでも参考ですが、各サービスの利用価格は以下のようになっています。月額の利用料に加え、センサーやカメラなどの機材を用いるサービスの場合、初期費用がかかります。
サービス分類 | 費用例 |
---|---|
訪問型 | 月1回30分の訪問で月額2,000円 |
センサー型 | センサー基本価格54,000円、契約料15,000円、利用料月額3,000円 |
水道光熱費確認型 | 月額540円 |
自動メール・電話型 | 初回契約料2,000円、利用料月額800円~1200円 |
電話(会話)型 | 入会金10,000円、週2回の電話で月額8,000円 |
カメラ型 | 初期費用(保証金)50,000円、利用料月額8,000円 |
宅配型 | 宅配サービス料に含まれる |
ロボット型 | ロボット本体価格16万6,000円 |
見守りサービスの利用にあって
これらの見守りサービスは、それぞれにメリット、デメリットがあります。定期的な確認用として自動電話・メール型を利用し、緊急時の対応としてセンサーを併用するなど、予算と必要に合わせて、組み合わせて利用することもオススメです。
また、見守りサービスを利用しながら自立生活を送ることに加えて、訪問介護や、デイサービスなど、ご自宅に住みながら利用できる介護・介護予防サービスもあります。ご本人の心身の状態に合わせて、これらのサービスを適切に選んでゆくことが大切です。サービスの利用について、不安や疑問などがあった場合には、専門家にぜひ相談してください。