車椅子のレンタルと購入の違い!介護保険適用でレンタルまでの流れ

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加齢によって体が不自由になってしまい、車椅子を使用することを考えていませんか。
車椅子を使用するにしても、不要になったときのことを考えると買うには高く、レンタルできないかを検討している方もいらっしゃるでしょう。

本記事では、車椅子のレンタルと購入の違いや、レンタルするまでの流れについて解説します。

高齢者で車椅子を利用している人の割合

車椅子は、高齢者が日常生活を送るうえで、身体補助の大きな役割を担います。

車椅子を利用している高齢者は、(一社)日本理学療法学会連合の高齢者の福祉用具使用状況によると、要介護1-2の認定をされている男性なら12.9%、女性は21.9%の割合です。

要介護3-5認定の高齢者なら、男性は65.7%、女性は66.0%の割合で車椅子を利用しており、要介護度が高くなるにつれて利用者は増えています。

車椅子のレンタルと購入の違い

車椅子の使用にあたって、レンタルと購入の違いを知る必要があります。
用途に合わせて、適切な方を選びましょう。

レンタル
  1. 使用の予定が短期間なら、レンタルの方が費用を抑えられる。
  2. レンタル事業者が定期的に、車椅子のメンテナンスを行ってくれる。
  3. 不要になった時に返却できる。
購入
  1. 長期間の使用がわかっているなら、購入する方が費用が抑えられる。
  2. 自分の所持品なため、傷や汚れを気にせず気兼ねなく使える。
  3. 自分好みにカスタマイズすることができる。

また、車椅子を購入するなら介護保険の適用対象外となり、レンタルするなら介護保険の適用対象となります。

レンタルできる車椅子の種類

車椅子は必要とする状況に応じて、それぞれ異なる機能があります。
レンタルできる車椅子は主に4種類あり、症状に合わせたものを借りるためには、違いを知ることが重要です。

介助用車椅子

介助用車椅子は、自分で操作することが困難な方のための車椅子です。
介助者に押してもらうことで、移動することができます。
後輪のタイヤが小さいため小回りが利き、コンパクトで軽く持ち運びもしやすいです。

自走用車椅子

自走用車椅子は、上半身が健康な方が対象の車椅子です。
座った状態でタイヤの外側についているハンドリムを、利用者自身で操作ができます。

足を置く部分(レッグサポート)を外して、足で車椅子を動かすこともできます。また介助者が後ろから押して動かすことも可能で、介助ブレーキが付いているものはより安全に介助することができます。

電動車椅子

電動車椅子は、バッテリーが搭載されており、電動モーターで動く車椅子です。
肘掛けにある操作レバーで簡単に操作でき、坂道でも進めます。
かなりの重量があるため、持ち運びには適していません。

リクライニング車椅子

リクライニング車椅子は、長時間座っていることが難しい方向けの車椅子です。
背もたれが大きく傾斜角度が調整でき、座っている状態によってお尻や太ももにかかっていた負担を分散させることができます。

車椅子のレンタル期間

車椅子のレンタル期間は、レンタル会社により異なりますが、ほとんどが最短1ヶ月以上借りることができます。

1日だけレンタルする場合も、1ヶ月の契約となるものがあるため、借りる際には先に問い合わせをしてから吟味しましょう。

車椅子のレンタル料金の相場

車椅子のレンタル料金の相場は、種類やレンタル会社により異なりますが、おおよそ下記のとおりです。

介助用車椅子 おおよそ2,500円〜7,000円/月
自走用車椅子 おおよそ2,500円〜7,000円/月
電動車椅子 おおよそ25,000円〜30,000円/月
リクライニング車椅子 おおよそ8,000円〜10,000円/月

その他に、配送料がかかることもあるため、レンタル会社の比較をしながら選ぶことをお勧めします。
料金ついては負担額を減らせる場合や利用後にかかるかもしれないものもありますので、以下ご紹介します。

介護保険適用

車椅子のレンタルに介護保険が適応される場合があります。厚生労働省の定めによって、要介護2以上の方が対象です。

日常的に歩行が難しいと判断された場合、例外として要支援1〜2・要介護1の場合でも認められる可能性もあります。
介護保険が適応されれば、自己負担額は1-3割で利用が可能です。

保証・修理の費用について

レンタルの契約通りの使用方法をしていたにも関わらず、意図せず故障や破損をしてしまったなら、保証・修理の費用は無償になるところが多いです。

しかし、利用者の過失による故障や破損に関しては、修理や交換にかかる費用が請求されることがあるため、可能な限り丁寧に使用しましょう。

車椅子のレンタルの流れ

介護保険を利用して車椅子をレンタルする時は、直接レンタル事業者に連絡するのではなく、踏まなければならない手順があります。

  • STEP.1 地域包括支援センターかケアマネジャーに相談
  • STEP.2 ケアマネジャーと一緒にケアプランの作成
  • STEP.3 レンタル事業者を選ぶ
  • STEP.4 用途に合った車椅子を契約
  • STEP.5 レンタル開始
  • STEP.6 レンタル事業者による定期的なメンテナンス

介護保険サービスを利用する上で、ケアプランは欠かせません。
ケアマネジャーなしでも介護保険サービスを利用できますが、ケアプランは自分で作らなくてはならないため、ケアマネジャーをつけて相談することをおすすめします。
もしケアプランを自分で作る場合は個人で作成するセルフケアプランを参考にしてください。

自分で車椅子のレンタル事業者を選べますが、迷った時はケアマネジャーから紹介してもらうことも可能です。

レンタル会社の信頼性

車椅子は大事な体を預ける乗り物です。
車椅子を借りる時、信頼のおける会社からレンタルできるかが重要となります。

レンタルの車椅子は、ほとんどが使用済みのものです。過去のレンタルで路上や段差での使用によりタイヤの変形やひび割れ、ブレーキの摩耗などが発生している可能性はあります。振動によりネジが緩むことや金属の劣化など故障の原因はさまざまあります。

そのため、車椅子がしっかりとメンテナンスをされていないと、事故や怪我につながりかねません。レンタル会社が常に点検やメンテナンスに来てくれるかなど、安全面の配慮がされているか確認しましょう。

それ以外にも、連絡をして対応が早いことであったり、丁寧な接客でいざという時に電話がかけやすいなど、サービス面での品質も高いと安心してレンタルできます。

車椅子の選び方や使用時の注意点

車椅子をレンタルする上で、使用する時のことを一番に考えなければなりません。
身体状況や利用状況に合った車椅子の選び方と、使用時の注意点を5つ解説します。

身体サイズにあっているか

車椅子を選ぶ際には、座席の奥行きや幅が適切かどうかみてみましょう。奥行きが合わないと無理な姿勢が続きます。幅も広すぎると体が揺れるなどして無駄に力が入ってします。レッグサポートの長さは安心して足を置けるかどうか。アームサポートの高さも高すぎると肩に力が入ったりします。車椅子のサイズが体のサイズに合っているかを確認しましょう。

体に合わないものを長期間使用すると、体に不必要な負荷がかかり、座ることが苦痛になるため、乗りたくなくなってしまいます。

操作方法や機能をしっかり理解する

車椅子を使用する際には、ブレーキなどを操作するレバーがどういった場所についていて、どのような機能が使用できるのかなどを理解する必要があります。屋外での使用時には特に坂道や段差、人の往来などあるため、その場で調べながら操作することは難しい場合が多いです。事前に操作方法や機能は理解しておきましょう。
また使用者が操作しやすいものを選びましょう。

使用前に点検し、故障や不具合は速やかにレンタル会社に連絡

車椅子の故障や不具合を発見するために、以下の事項を使用前に確認してください。

  • タイヤがパンクはしていないか。
  • ブレーキの効きは良いか。
  • ネジが緩んでいる箇所や変な音がしないか。

不安点があれば、速やかにレンタル会社に連絡しましょう。

使用後は清掃を行う

車椅子を使用して、濡れたり汚してしまったら必ず清掃を行いましょう。
そのまま放っておくと、濡れた部分が錆びてしまったり、タイヤの汚れでブレーキの効きが悪くなってしまうなど、故障の原因となります。

介助者のことも考えてレンタル

車椅子は重量があるものや、設置に手間取るような扱いにくいものもあります。
例えば生活の行動範囲内で、車椅子を坂道で押すことや段差を乗り越える必要があるならば、介助する人も負担になります。使用環境のことを考え使用者にも扱いやすいものを選びましょう。

まとめ

どんな方でも、車椅子を使うときが来るかもしれません。
車椅子が必要になったとき、レンタルすることを検討してみてはいかがでしょうか。

車椅子のレンタルは介護保険の適用対象であり、使用する期間によっては購入よりも費用が抑えられ、金銭を心配する必要もありません。
地域包括支援センターやケアマネジャーに相談することで、信頼できる車椅子レンタル事業者を紹介してもらえます。

レンタルする際には、使用者の状態や体格を確認し、使用者のサポートになる車椅子を選んでください。
介護する方、介護される方の負担を少しでも軽減するために、車椅子を利用していきましょう。

しずなび介護なび 相談員

しずなび介護なび しずなび株式会社

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