人手不足が問題となっている介護業界において、老人ホームではデジタルでの管理・見守りシステムや、介護スタッフに代わって介護を担うAIロボットの導入を検討する動きが見られています。
そこで今回は、老人ホームのデジタル・ロボット化についてご紹介していきましょう。
老人ホームのデジタル化で期待できること
近年、少子高齢化社会が進んだことで、介護スタッフへの負担が問題視されています。
介護を必要とする高齢者に対して、介護スタッフが不足している傾向にあるからです。
介護スタッフが不足していることにより、老人ホームの入居者一人ひとりに十分なケアが行き届かないという問題もあります。
老人ホームのデジタル化は、少しでも介護スタッフの負担を減らし、入居者への介護サービスを向上させるために進められているのです。
具体的には、老人ホーム入居に必要な手続きをインターネット上で完結させることで、介護スタッフの作業効率アップが期待できます。
また、施設内のあらゆる場所にセンサーを設置して管理する「見守りシステム」を導入する老人ホームもあり、介護スタッフが少なくなる夜間でもしっかりと入居者の安否確認ができるといった特徴があります。
老人ホームのデジタル化を進めることによって、介護スタッフが働きやすく、入居者も快適に生活できる空間づくりの実現が可能です。
介護ロボットの役割とは?
政府では、ロボット介護機器の開発が重点分野として挙げられており、介護スタッフの作業効率化や見守りによる介護サービスの向上を目指しています。
特に、夜間における介護スタッフの配置を見直しを行い、少ない人数でも入居者の安全が守れるようにと、介護ロボットの開発が進められているのです。
デジタル化は手続きの簡略化や見守りに特化していますが、介護ロボットは外出のサポートやトイレ誘導、入居者とのコミュニケーションなど、役割が多岐に渡るとして話題を集めています。
見守りシステムとしても有効なので、センサーや外部通信機器を用いて24時間体制で老人ホーム全体を管理できます。
また、入居者一人ひとりへの移動支援・排せつ支援・見守りの情報を収集して蓄積することによって、必要な介護サービスを選びスタッフの作業効率を向上させるシステムもあるのです。
現状では見守り機器として介護ロボットの活用が評価されていますが、今後介護業界にとって重要な役割を担う存在となっていくでしょう。
老人ホームのデジタル・ロボット化は、介護スタッフの負担軽減・効率アップ、入居者の快適な暮らしづくりに役立っています。
介護ロボットはまだ開発段階で普及するまでに時間がかかりますが、今後介護の現場で多く見られるようになると考えられるでしょう。