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介護用の手すりの設置を検討しているが、工事まではしたくないと感じる方もいるでしょう。介護保険を利用して、工事せずにレンタルする手段をご紹介します。
また、手すりの種類や選び方もご紹介しますので、手すりの設置を検討されている方は参考にしてください。
手すりを設置すると得られる、3つの大きな効果を見ていきましょう。
手すりを設置することで、手で体をサポートでき、安定した歩行ができるようになります。
年配の方は脚の筋力が落ちたり、ひざ・腰の痛みが発生したりすることで、スムーズに歩行ができません。持病があれば、麻痺が起こる可能性もあります。
何も支えがない状態で歩行しようとすると、バランスが取りにくく歩きにくさを感じるでしょう。
手すりがあれば、体を手で支えながら歩行でき、身体のバランスが安定しやすくなります。
手すりにつかまることで、体への負荷を軽減できます。
年をとると、徐々に足腰が弱っていくでしょう。
若い頃は何ら支障を感じないような日常の動作に、負担を感じやすくなります。
動作が必要になる場所に手すりを設置しておけば、スムーズに動きやすくなり、体への負担を少なくできるでしょう。
家族によるサポートも最小限で済み、介護する側の負担も軽減できます。
手すりを設置しておくことで、転倒・転落を防ぎます。
高齢になるにつれて筋力・運動能力は落ちていくため、慣れた家の中で普段つまずかないような低い段差でも、転んでしまう危険性があるでしょう。
また、身体のバランスを崩しやすいため、転倒時に受け身を取れず、大怪我につながるリスクもあります。
転倒リスクがある場所へ手すりを設置しておき、手で支える癖をつけておくことで、日頃から安全性が保てるでしょう。
介護用の手すりには、大きく分けて2つのタイプがあります。介護保険が適用される手すりの種類をご紹介します。
・据え置き型
・突っ張り型
福祉用具レンタル店で借りられ、工事なしで設置できるタイプの手すりがあります。
介護保険を利用してレンタルできる手すりは、据え置き型と突っ張り型の2種類です。
据え置き型の手すりは、床に置いて使用します。
据え置き型の手すりを使用できるのは、次のような場面です。
据え置き型の手すりを使用する場面の例
ベースの板・手すりの形には、長方形・正方形・トイレに置けるアーチ型・両手で使えるもの・高さ調整できるものなどのバリエーションがあります。
床に置いて使用するため、ベース板の形が利用したい場所にフィットしているとよいでしょう。
突っ張り型は、天井と床で固定して使用します。
突っ張るための床と天井があれば設置ができ、壁のない場所でも使用できるタイプです。
身体を引き上げたい場合、手すりの上の方をつかむことで立ち上がりやすくなります。
H型・円形・肘置き型などの手すりと組み合わせれば、立ち上がる・歩くなどのさまざまな動作を支えられるでしょう。
工事で取り付けるタイプの手すりには、以下のような種類があります。
【取り付け工事をおこなうタイプの手すりの種類】
手すりの種類 | 使える場面 |
---|---|
水平型 | 玄関・廊下・トイレ |
縦型(I型) | 椅子・ベッドからの立ち座り・段差の昇降・ドアの開閉 |
L字型 | トイレ・浴室での立ち座り |
階段用 | 階段の昇降 |
介護保険の利用条件は、『要支援1・2』もしくは『要介護1〜5』に認定されていることです。手すりの取り付けを決めたら、特定福祉用具を購入し、住宅改修工事を行って、壁・柱などに直接手すりを取り付けます。
しっかりと固定できるため、階段・浴室などの不安定な姿勢になりやすい場所にぴったりです。
室内の場所ごとに、レンタルで利用できるおすすめの手すりをご紹介します。
玄関には、据え置き型・突っ張り型の手すりがおすすめです。
靴の脱ぎ履きで立ったり座ったりする際、段差につまずく危険性もあります。
玄関は不安定な姿勢でバランスを崩しやすい場所です。
据え置き型の手すりがあれば、段差を歩行する際のふらつき・不安定さを抑えてくれます。
また、突っ張り型の手すりなら、立ち座りの動作をサポートしてくれるでしょう。
トイレには、据え置き型・取り付け工事をするタイプの手すりが役立ちます。
トイレでは、便座からの立ち座りが必須です。
足腰が弱っているお年寄りは、ふらついてバランスを崩すこともあるでしょう。
左右両側に水平型・前と片側にL字型の手すりを置くことで、立ち座りの際も安心です。
幅を調整できるタイプや、ひじ掛けを跳ね上げるタイプを選んでカスタマイズすれば、使い勝手がさらに向上するでしょう。
寝室なら、据え置き型・突っ張り型の手すりがあると安心です。
ベッドや布団から起き上がる・立ち上がる際には、低い場所から身体を持ち上げる必要があります。
筋力が低下しているお年寄りにとって、毎朝の動作はかなり負担になるでしょう。
手すりをベッド・布団の脇に設置しておくと、起き上がる動作を支えられます。
スムーズに起き上がれるようになるため、家族のサポートの負担も減るでしょう。
廊下に設置する手すりは、据え置き型や、数本の突っ張り型と横手すりの組み合わせがおすすめです。
据え置き型は、廊下に置いておくだけなので、設置が簡単です。置くだけで、廊下での歩行に安定感を与えてくれます。
突っ張り型の場合には、各場所に数本設置しておき、横手すりで繋げておきます。
横手すりを杖のようにつかんでスライドすれば、家族のサポートがなくても1人で歩けるようになるでしょう。
階段に手すりを設置するなら、工事での取り付け・突っ張り型の手すりがよいでしょう。
階段は昇降で足腰に負担がかかるうえに、転倒・転落リスクも高いです。
頭を強く打ち、命を落とす危険性もあります。
工事で取り付ける手すりは、階段へ設置しても安定します。
体重がかかっても壊れず、安心して使用できるでしょう。
実際に介護保険を使って、手すりを設置する場合の流れを解説します。2通りの場合があるため、それぞれの流れについて確認しましょう。
工事なしでレンタルする手すりの場合には、以下の流れで設置できます。
【工事なしで設置する手すりの場合】
介護保険を利用するためには、自治体の窓口で申請し、要介護認定を受けます。
要介護認定の申請は、本人・家族・ケアマネジャーがおこないます。
またケアプランは、ケアマネジャーが地域包括支援センターに相談しながら作成します。
ケアマネジャーがレンタル事業者の提案をしてくれることもありますが、実際に利用したいサービスや支援方法を調べて、定めてから手すりの設置を検討しましょう。
手すりの取り付け工事をおこなう場合は、次の流れで設置を進めましょう。
【手すりの取り付け工事をおこなう場合】
取り付け工事をおこなう場合は、リフォーム会社に自宅へ訪問してもらい、取り付けを希望する場所を見てもらったうえで提案・見積りをしてもらいます。
自治体への申請の際には、申請書、理由書、工事の見積り書、改修図面、改修前の写真などを提出します。
給付金を受け取るために、最低でも工事の2週間前までには申請をしておき、審査が通ってから工事を開始しましょう。
工事後にも申請書、改修後の写真、工事費の領収書の提出が求められます。
介護保険を利用して手すりを設置する際には、介護認定を受けた上で、ケアマネジャーに相談しましょう。
もし在宅介護が難しいと感じたら、外部のサービスを利用するなど介護の状態にあった老人ホームを選択することが無難です。
老人ホームを検討するなら『しずなび介護なび』にお気軽にご相談ください。
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