静岡市の有名な景勝地にある久能山東照宮は、観光スポットとして人気のある場所です。
歴史を築き上げた徳川家康の御遺命により久能山東照宮に埋葬され、現在は東照大神として祀られています。
静岡市だけではなく全国でも有名な久能山東照宮ですが、訪れた際には参拝だけでなく景観にも注目してください。
そこで今回は、家康ゆかりの地である静岡市の久能山東照宮の見どころをご紹介します。
静岡市で死去した徳川家康を祀るために創建された久能山東照宮は、圧倒される色彩と徳川家の家紋をモチーフにした飾りが特徴です。
黒と金色で厳かな雰囲気を醸し出している外観に対し、拝殿内部は色鮮やかな印象を与えます。
桃山時代から江戸時代初期の技術を駆使しており、神社の様式で有名な権現造で建築されています。
拝殿上部には命の大切さを表した司馬温公の甕割という作品の彫刻や獅子頭の飾りなどがあり、彫刻や飾りは今後の日本の発展を願う家康公の願いが詰まっている作品です。
この社殿は静岡市初の国宝に指定されており、静岡市民の誇りになっています。
拝殿の正面にある唐門は御社殿と同様に漆塗りが施されており、銅瓦本葺に黒漆が塗られた唐破風造の屋根が特徴です。
久能山東照宮にある13棟は国の重要文化財に指定されていて、そのうちの1つにこの唐門も含まれています。
唐門の見どころは、上部の羽目板にある彫刻でしょう。
凛々しい唐獅子の彫刻や今にも動き出しそうな鳥の彫刻が施されており、その全てが透かし彫りになっています。
木材の透かし彫りは建設された当時はとても珍しく、彫刻家を呼んで唐獅子や鳥を彫ったと言われています。
静岡市の住民の中には透かし彫りのファンも多くいるため、唐門を眺めてから境内に入る方もいるそうです。
御社殿の周囲にある玉垣は106枚もの彫刻があり、その玉垣は国の重要文化財に指定されています。
一枚一枚の板は、それぞれ透かし彫りと生彩色で施してあり、繊細な造りと自然に近い色が特徴です。
数多くの玉垣のうち鳥が彫られているものが多くあるのですが、2羽から3羽で構成されており、戦乱期が終わり平和な時代が訪れたことを表していると考えられています。
彫刻を施した作者の名前は残されていませんが、一つの作品として静岡市民に愛されています。
久能山東照宮は静岡市の中で最も大きい神社で、多くの作品が重要文化財に指定されています。
その色彩の使い方や技術が、静岡市民に愛される理由の一つと考えられます。
久能山東照宮に訪れたら、参拝だけでなく拝殿の内部や外観にも注目してみることで、より楽しめるでしょう。
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